木村峻郎弁護士が解説!「(時事)インターネット犯罪?」

  • 木村 峻郎 弁護士が解説

時事ニュース!「インターネット犯罪」?

 

時事ニュースより、6日報道された「インターネット犯罪」「書類送検」を説明していきます。

本日、西田敏行氏を中傷する記事を営利目的で拡散した男女3人をで、「書類送検」したとの報道が為されました。

「インターネット犯罪」及び「書類送検」「送検」の違い等、刑法・刑事訴訟法の条文に照らし、解説していきます。

以下 朝日新聞社記事より、一部抜粋。

本日、俳優の西田敏行さん(69)を中傷するうその内容の記事をインターネット上で「違法薬物を使用」と拡散した容疑で、警視庁が40~60代の男女3人を書類送検したことが分かった。いずれも閲覧者を増やしたり、広告収入を得たりする目的で掲載したといい、容疑を認めているという。

赤坂署によると、書類送検されたのは、中部地方の40代の女、都内の60代の男、新潟県の40代の男。送検はいずれも5日付。

3人はそれぞれ昨年5~7月ごろ、ネット上で、西田さんが「違法薬物を使っていて間もなく逮捕される」などとうその記事を自身のブログやサイトに掲載し、西田さんの仕事を一部延期させるなど所属事務所の業務を妨害した疑いがある。事務所が昨年8月、署に相談していた。3人は「広告収入を得るためだった」「ブログを読んでほしかった」と述べているという。20170706報道より

 

「書類送検」とは❓

逮捕をせずに(身柄を拘束せずに)、検察へ書類を送ることです。

尚、「検察官送致。略して “送検”」は、警察は被疑者を逮捕後、48時間以内に被疑者の身柄を検察に送ることをいいます。

上記に関する具体的流れ。

①前述の通り、警察は被疑者を逮捕後、48時間以内に調書をとり、被疑者の身柄を検察へ送らなければならない(送検)。なお、身柄を拘束せず、本日報道された「書類送検」も可能である。

②次に、検察は、裁判所で審判にかけるかどうかの(起訴するかどうか?)の判断行います。

「書類送検」は、身柄を拘束しない比較的罪が軽い事件が対象になることが多いので、不起訴となる場合が多い。

(注)「逮捕」身柄を拘束すること。

証拠隠滅や被疑者が逃亡する可能性を未然に防ぐことが主な目的。

保護法益;
「信用毀損罪」について?

虚偽の事実を不特定多数の人が知ることになるよううわさを流したり、「偽計」(いの計り事。人を錯誤に陥らせる手段や、誘惑、策略等)を用いて他人の経済的信用を毀損することによって成立する罪です。

ここでいう「毀損」とは、経済的能力に関する社会的評価を低下させるおそれのある状態を作り出すことをいい、実際にその評価が低下したかどうかは問題になりません。

不特定多数が知ればよく、名誉毀損罪で求められた「公然」までは、この罪では求められません。

信用毀損罪の時効;

信用毀損罪の公訴時効は、3年。

「偽計業務妨害」とは❓
虚偽の風説を「流布」し,または「偽計」を用いて他人の業務を妨害する罪 (刑法233条 以下参照)をいう。

(注)「流布」とは、犯人自身が公然と文書、口頭で伝達するほか、口伝えに噂として流す行為も含みます。
(注)「偽計」とは人を欺罔,誘惑し,あるいは人の錯誤,不知を利用する違法な手段をいいます。

成立要件:
業務が実際に妨害されなくても、業務の執行運営を阻害するおそれがある状態を生じさせることで成立します。
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偽計業務妨害罪」の公訴時効は、3年。

参考文献 刑事訴訟法

第233条(偽計業務妨害罪)
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

第246条(検察官への事件送致)
司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。

第247条(国家訴追主義)
公訴は、検察官がこれを行う。

第248条 (起訴便宜主義)
犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。

第249条 (公訴の効力の人的範囲)
公訴は、検察官の指定した被告人以外の者にその効力を及ぼさない。

第246条 (司法警察員の事件送致)
司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。

第247条 (国家訴追主義)
公訴は、検察官がこれを行う。

第248条 (起訴便宜主義)
犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。

第249条  (公訴の効力の人的範囲)
公訴は、検察官の指定した被告人以外の者にその効力を及ぼさない。

以上