木村峻郎講演 弁護士による「空き家問題の訴訟とリスクヘッジ2」

木村峻郎講演 弁護士による、空き家問題の訴訟とリスクヘッジ2

第4<相続人を調査する方法>
 1 相続人の氏名、住所等の調査
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 弁護士、司法書士或いは行政書士は戸籍謄本等、相続人調査のために必要な書類を取り寄せることができる。
 ※  原則として他人の戸籍謄本の取得はできないため、弁護士や司法書士或いは行政書士に依頼して、その調査をして貰う。
※ 支払報酬額は具体的なケースにより著しい差異があるが、仮に相続人が4人いた場合、代襲相続が発生していなければ、「1~2万円」以内で足りるのが通常の例。

第5<相続財産管理人の選任>

1 家庭裁判所に対して相続財産管理人の選任の申立(民法952条1項)
  ※利害関係人(例;債権者)もしくは検察官の請求
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2 相続財産管理人の選任の審判(民法952条1項、2項)
家庭裁判所が,相続財産管理人を選任する(東京家庭裁判所の場合は、通常申立から約2か月経過後に選任されるのが通常)し,その事実を公告(官報に掲載)する
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2の公告から2か月が経過しても相続人がいることが明らかにならない場合
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3 相続債権者や受遺者に対する債権請求申出の催告
(1)相続財産管理人が、「相続財産の債権者及び受遺者がいるかどうか」について2ヶ月以上の期間を定めて公告をする(民法957条1項)
(2)「相続財産管理人が既に債権者及び受遺者を知っている」場合は,個別に「債権の支払を請求する」ように催告を行う(同条2項、927条3項)
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4 相続人捜索のための催告(民法958条)
家庭裁判所が、6ヶ月以上の期間を定めて「相続人は公告期間内に権利行使をしなければならない」旨を公告する。
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「4の公告期間内」に相続人から相続権の主張が無い
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5 相続人不存在であることが確定する。
この場合、相続人並びに相続財産の管理人が知ることが出来なかった相続債権者及び受遺者は、その権利を行使することができなくなる。
(民法958条の2)
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6 特別縁故者による相続財産分与の申立て(民法958条の3)
相続人が資産を有する場合、4の期間が満了した時から3ヶ月以内に特別縁故者は家庭裁判所に相続財産の全部又は一部を請求できる。
   ※ 特別縁故者の例 内縁の配偶者、事実上の養子 等
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「4の公告期間が満了した」時から3ヶ月経過
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7 国庫に帰属する(民法959条)
国庫に帰属する財産=相続財産から「相続債権者・受遺者及び特別縁故者に支払った額」及び「相続財産管理人の費用・報酬」を差し引いた額

アイランド新宿法律事務所