木村峻郎弁護士講演 法律を活用した「遺産分割や事業承継における税理士の営業,公正証書遺言,自筆証書遺言」についてパート2-3

木村峻郎弁護士講演! 法律を活用した「遺産分割や事業承継における税理士の営業」について パート2
引き続き、その3として、木村峻郎弁護士が厳選したテーマを開設していきます。

第3<自筆証書遺言書の効力>
      ⇒公正証書遺言
1)遺言
      ⇒自筆証書遺言

※<公正証書遺言の長所と短所>
 ①長所=公証人が遺言者の意思を確認して遺言書を作成するため、自筆証書と違い「本人が当該遺言を行ったか否か」の争いを防ぐことができる。
 ②短所
  1)手続が煩雑
・遺言者の所有する全ての資産負債を公証人に公開し、その裏付け資料となる「不動産登記簿謄本や預金の残高証明書」等の資料を準備する。
・推定相続人の戸籍謄本、住民票、印鑑証明書等の書類の準備をする。
2)将来、遺言書を書き直す必要性が生じた場合でも手続が煩雑であるため、その後の事情の変化に対応することができない場合がある。
 
※<自筆証書遺言の長所と短所>
 ①長所
・本人が便箋等に「遺言内容を手書きし、日付を記載したうえ署名捺印をすれば足りる」ので、手続が極めて簡単。
・事情の変化に伴い、遺言者の考え方が変われば何時でも簡単に書き直すことができる。
 
②短所
  ・遺言書に記載された筆跡が本人のものか否か相続発生後に争われる場合がある。
  ・相続発生後、家庭裁判所に遺言書を提出し、現状確認(検認)の申立をすることが煩雑。

第4<具体的なトラブル例>
問.被相続人Aが作成した自筆証書遺言には以下の記載等が為されていた場合、どの様に対応したら良いか。

(1)Aの作成した遺言書には作成年月日が記載されていなかった場合。
                                              
                               

(2)上記(1)の場合、日付が「平成27年吉日」と記載されていた場合はどうか。
 ※日付が「平成27年結婚記念日」と記載されていた場合はどうか。
                                              
                               

(3)遺言者の甲野乙男は、遺言書に 甲野 乙男 という署名をした後、押印に代えて手書きで○甲野と記載した場合。
                                              
                               

(4)押印に代えて「花押」であった場合。
  (花押とは、署名の代わりに使用される記号をいう)
                                              
                               
(5)遺言書の作成者名義が「C・Dの父」としか記載されていなかった場合。
                                              
                               

(6)Aの署名が「本名ではなくペンネームのZ」と記載していた場合。
                                              
                               

(7)遺言書に以下の記載がある場合、それは有効か。
  ①「相続は長男Cに委ねる」という記載があった場合。
  ②「相続財産は長男Cに委ねる」という記載があった場合。
                                              
                               
◎民法968条(遺言書の要件)
1. 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、①その全文、②日付及び③氏名を自書し、これに④印を押さなければならない。
2. 省略

その4へ続く

以上

アイランド新宿法律事務所