木村峻郎弁護士講演「遺産分割における税理士の盲点パート1-2」

木村峻郎 講演 遺産分割における税理士の盲点パート1-2

前回に引き続き、アイランド新宿法律事務所で経験豊かな木村峻郎先生が選んだテーマの設問です。
こちらもチャレンジしてみてください。

第2 遺留分
1.遺留分とは?
① 遺留分 = 相続人から請求があれば、必ずその相続人に取得させなければならない遺産のこと。
② 遺留分の割合 = ㋑ 自己の法定相続分の2分の1
(民法1028条2号)
㋺ 但し、直系尊属だけが相続人になる場合、
自己の法定相続分の3分の1
(民法1028条1号)
          ※「兄弟姉妹には遺留分はない」ことに留意。

2.相続分や遺留分算定の基礎となる「遺産総額」の算出方法の留意点
(民法1029条以下)
   相続分や遺留分を定める遺産総額の算出方法
    死亡時の財産+相続人が受けた贈与(生前贈与)-負債
=遺産総額

第3 複数の相続人が賃貸物件を相続する場合
相続開始後、遺産分割協議が成立するまでの間に、相続人Bが借主Yから支払を受けた賃料収入は法律上どの様に処理されるか。

第4 税理士過誤について(その1)
1.遺産分割における税理士過誤の態様
 ①受任事務の範囲を明確にしていなかったため生じる紛争
 ②過少申告・過大申告に起因する加算税・延滞税の負担

(参考)
大阪高裁判 平成10・3・13
~税理士の納税者に対する説明は、「基本通達に反する確定申告をした場合に、その主張が認められるという印象を与えるものであり、最終的に更生処分が取り消されることなく、更生された本税以外に過少申告加算税、延滞税も支払わなければならない事態となる恐れがあることの説明が十分でなかったというのであるから、債務不履行責任を免れるものではない」とされた事例。

2.税理士損害賠償保険の注意すべき適用要件
  ①業務遂行にあたり、業務執行に関する記録を備えておかなければ、保険金の支払は受けることができない。
  ②過少申告、不納付により賦課される加算税は保険の適用外であり、保険金の支払を受けることができない。
etc.