アイランド新宿法律事務所 弁護士 木村 峻郎

木村峻郎弁護士解説「商業登記規則等改正3」

木村峻郎 解説 商業登記規則等改正3

平成27年5月1日施行
監査役の監査に関する権限の範囲

登記が必要となる場合

①会社法改正前から会計監査限定の定めがある場合
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある旨記載が必要。
※変更原因及び年月日は登記されない。

②会社法改正後に定款変更をして、会計監査限定の定めを設定する場合
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めを設定した旨とその年月日が必要。

③会社法改正後に定款変更をして会計監査限定の定めを廃止する場合
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めを廃止した旨とその年月日が必要。
※会計監査限定の定めを廃止すると、監査役は任期満了となり退任となる。(会社法第336条第4項第3号)。

 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社(資本金1億円以下の会社の大多数が該当すると思われます)は、遅くとも改正法施行後、最初に監査役の変更がある時に、その旨の登記をすることが必要となりました。

登記申請書記載例
登記の事由
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある旨
○ 登記すべき事項
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある

 「登記すべき事項」を別紙に記載する場合は,下記のとおりである。

「役員に関する事項」
「資格」監査役の監査の範囲に関する事項
「役員に関するその他の事項」
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある

参照条文
改正会社法第911条第3項第17号
(株式会社の設立の登記)
 監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)であるときは、その旨及び次の事項
イ 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する定款の定めがある株式会社であるときは、その旨
ロ 監査役の氏名

改正会社法第915条第1項
(変更の登記)
 会社において第911条第3項各号又は前三条各号に掲げる事項に変更が生じたときは、2週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。

会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第53条
(監査役の権限の範囲に関する経過措置)
 旧株式会社がこの法律の施行の際現に旧商法特例法第1条の2第2項に規定する小会社(以下「旧小会社」という。)である場合又は第66条第1項後段に規定する株式会社が旧商法特例法の適用があるとするならば旧小会社に該当する場合における新株式会社の定款には、会社法第389条第1項の規定による定めがあるものとみなす。

改正会社法(附則)第22条
(監査役の監査の範囲の限定等に係る登記に関する経過措置)
 この法律の施行の際現に監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社は、この法律の施行後最初に監査役が就任し、又は退任するまでの間は、新会社法第911条第3項第17号イに掲げる事項の登記をすることを要しない。

続く

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