木村峻郎弁護士講義「民法第18回,売買契約」

木村峻郎弁護士講義
「民法第18回,売買契約」

民法第18回 今回からは、木村峻郎弁護士が作成した売買契約についての演習問題です。末尾参照条文があります。チャレンジしてみてください。

著 木村峻郎(アイランド新宿法律事務所 弁護士)

<第1 売買契約>
AはBから新築建物を代金2000万円で購入し、その支払をして建物の引渡しを受けたが、天井から雨漏りがしており、その修理費用は金300万円を必要とするものであることが判明した。この場合以下の問いに答えて下さい。
C AはBに修理費用300万円の支払を請求することが出来るか、その結論と理由を述べて下さい。

2)AはBから建物の引渡しを受ける前に、天井から雨漏りしていることを発見した。Aが未だ代金の支払をしていない場合、Bに対してどの様なことを主張することが出来るか、その結論と理由を述べて下さい。

3)AはBが修理をしないため、Bとの売買契約を解除したいと考えている。Aは Bとの売買契約を解除し、支払済みの代金の返還を請求することが出来るか、その結論と理由を述べて下さい。

【 参 考 条 文 】
①民法第555条
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

②売主の暇庇担保責任 同第570条
売買の目的物に隠れた暇庇があったときは、第566条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。
※民法566条は買主が損害賠償請求をすることが出来ることを定めている。またこの暇庇があるために買主が契約をした目的を達することが出来ないときは契約を解除することが出来る。

③債務不履行による損害賠償 同第415条
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき(履行遅滞・不完全履行)は、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったとき(履行不能・帰責事由)も、同様とする。
※本来は履行遅滞又は履行不能になったことが「債務者の責任」といえることが要件とされている。

④履行遅滞等による解除権 同第541条
当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。

以上

アイランド新宿法律事務所