木村峻郎弁護士講義「民法第16回債権者取消権,責任財産の保全」

木村峻郎弁護士講義
「民法第16回債権者取消権,責任財産の保全」

民法第16回 木村峻郎弁護士が作成した責任財産の保全の演習問題を解いてみてください。

著 木村峻郎(アイランド新宿法律事務所 弁護士)

第3<責任財産の保全その①>
1)Aは債務超過にあり、返済の目途が立っていないが、以下の①②の事由が生じた場合、Aの債権者BはAに代わって以下の各行為を行うことが出来ますか。
① Aの父Yが死亡したため、AがYの高額な遺産を相続することが出来ることになったが、Aが相続放棄の意思表示をしようとしている。その場合、Aの債権者BはAに代わって相続の単純承認をする旨の意思表示をすることが出来ますか。
                                   
                                   
                                   
                                   
② 上記の場合において、Aが相続を放棄してしまったとき、債権者Bは債権者取消権を行使することが出来ますか。
                                   
                                   
                                   
                                   

2)Aが第三者Cの不動産を時効取得することが出来る場合、債権者BがAに代わって取得時効の援用をすることが出来ますか。
                                   
                                   
                                   
                                   

第4<責任財産の保全その②>
1)Aは甲マンション(時価3000万円)と乙マンション(時価2000万円)を所有し、不動産賃貸業を営んでいるが、B銀行及びC銀行に対し、各2500万円(合計5000万円)の債務を負担し、毎月B・C銀行にそれぞれ30万円(合計60万円)の分割返済をしていた。しかしAはその後、株式投資に失敗したため、AはDに対しても更に合計500万円の負債を負担し、来月末日には返済をしなければならないことになった。そこで、Aは甲マンションをYに2500万円で売却し、そのお金でB銀行及びDに対し債務を返済した。ところで、乙マンションの賃料収入は1ヶ月30万円であるが、この場合、C銀行は誰に対しどの様な主張をすることが出来ますか。
                                    
                                    
                                    
                                    

2)債務超過の状態にあるAは、唯一の資産である甲マンションを適正な価額と思われる3000万円でXに売却し、受領代金中2000万円はAの債権者Bに弁済したが、1000万円はAの長男Yの医科大学入学金や生活費として費消してしまった。この場合、Aの債権者のC銀行はどの様な主張をすることが出来ますか。
                                    
                                    
                                    
                                    
以上

アイランド新宿法律事務所